

そのバスに乗るか見送るか
日々を過ごしていると、大小様々なバスが自分のもとへやってきます。 そのバスを待っていたわけでもなく、そこにバス停がないのにもかかわらず。 ある日は、非常にゆっくりとしたスピードでバスが到着し、とても憂鬱そうな表情の運転手が乗降口の扉を億劫そうに手動で開閉します。なかなか走り出さないそのバスは、しばらく経ってからようやくノロノロと走り出しました。 乗客はそれなりに乗っていますが、どの乗客も表情がすぐれず、うつむいているか席にもたれかかるようにしてぼんやりと窓の外を見ていました。 蛍光灯が点いている車内ですが、薄暗く、チカチカと不規則に点滅する蛍光灯もいくつかありました。 そのバスに乗る私も、憂鬱で重い気持ちを背負いながら隅の席に力なく座っていました。 エンジン音もウィンカーの音ですらも、どこか力なく響き、虚しく車内に響きます。 運転手も乗客も誰もかれもが溜め息をつく、とても鬱屈とした雰囲気のバスでした。 不思議とそのバスから見る外の景色はどれも灰色に見えるものでした。 またある日は、バスが猛スピードでやってきて、けたたましいブレーキ音とともに到着し


こころの中のコントローラー
日々を送っていると、仕事や日常生活などにおいてコントロールしたくなっている自分に気が付くことはありませんか。 「こうしてほしい」「こうあるべきだ」といった形で、様々な事や人をコントロールしようとしていることに気が付くこともあれば、後からコントロールしようとしていた自分に気...


大げさな自問
情報や刺激が過多に感じる現代で日々を送っていると、不必要に感情的となってしまうようなことはないでしょうか。 傷つくようなことを言われた、危ない目にあった、約束と違った、裏切られた、などなど。 ネガティブな感情を引き起こす出来事や対人ストレスは、誰にとっても起こりえるものだと...

